解説
Rは起動するとコンソールのウインドウが表示される。ファイルメニューからスクリプトを開くあるいは新しいスクリプトを選択するとエディタ(Rエディタ)画面が表示される。エディタ画面は複数開いておくことができる。
エディタ画面でスクリプトの行にカーソルを置いて、実行ボタンをクリックするか、WindowsではCtrl+R、MacではCommand+Enterキーでその行のスクリプトが実行される。複数の行に渡るスクリプトを実行させる場合は、範囲を選択して反転させた状態で同様の操作を行う。1行のスクリプトを実行するとカーソルは自動的に次の行に移動する。なお、コンソールにスクリプトを書き込んだ場合は、Enterキーを押すとそのスクリプトが実行される。
Rでは解析対象のデータを読み込む方法として、CSVファイルをread.csv()で読み込む、タブ区切りテキストファイルをread.table()で読み込むなどファイルから直接読み込む方法と、クリップボードを介して、read.delim()で読み込む方法がある。
useRjではデータをクリップボードから読み込む方法を使用している。実際のデータの準備はExcelで行い、データの範囲を選択して、コピーボタンをクリックあるいはCtrl+Cでデータをクリップボードに格納することができる。
Rの側で、Windowsではexdat=read.delim("clipboard",sep="\t",header=TRUE)、Macではexdat=read.delim(pipe("pbpaste"),sep="\t",header=TRUE) を実行すると変数exdatにクリップボードのデータが格納される。なお、exdatに格納されたデータを確認したい場合、head(exdat)を実行することで最初の数行がコンソールに出力される。
あとは、変数exdatに対して必要な処理を行い、解析結果をコンソールおよび画像として出力することになる。コンソールに出力された結果は必要に応じて範囲を選択して、コピー・貼り付けで他の文書などに持っていくことができる。画像も右クリックしてビットマップにコピーして貼り付け、あるいは画像のウインドウが選択された状態でファイルメニューから別名で保存を選択して、さまざまなファイル形式で保存して、利用することができる。
通常はその解析・処理のためのスクリプトはRエディタ画面に書いておいて、必要な部分を実行させるが、
useRjでは、クリップボードにコピーされているスクリプトを実行させるスクリプトをRエディタ画面に用意しておき、それを実行させる。ユーザはデータを準備するだけで、解析のためのスクリプトを意識することなく、解析を行い、結果を得ることができる。userRjのそれぞれのページのOperative script:のテキストエリアに書き込んであるスクリプトはサーバのスクリプトファイルを指定して読み込んで実行するスクリプトなので、それを、クリップボードにコピーしてから、#2のスクリプトを実行することで、解析結果が得られる。
また、短いスクリプトの実行だけで済むような解析の場合には、Operative script:のテキストエリアに解析用のスクリプトそのものを書き込んでおき、そのスクリプトを実行させる。
実行環境
これらのスクリプトの作成とテストにはWindows 10、R version 3.3.3 (2017-03-06)で行い、ブラウザーはEdgeとChromeを用いた。
MacはR for Mac OS X verion 3.3.3でXQuartz version 2.7.11を用いてテストを行った。ブラウザーはChromeとSafariを用いた。