useRj


Via Clipboard



メタアナリシス:RR,OR,RD,HR,MDおよびRRのバイアス調整メタアナリシス
forest_metafor_b.R


メタアナリシス:
reiv()


バイアス調整メタアナリシス:
bias_adjust_ma


DTAメタアナリシス(HSROC)
mada


GeMTCを用いるベイジアンネットワークメタアナリシス
GeMTC


PubMed検索結果のテキストマイニング:標的サンプルと対照サンプル
pmCount


PubMed検索結果のテキストマイニング:一つのXMLファイル
pmCountSing


Analytic Hierarchy Process (AHP):
pairtable()/caleigen()


useRjとは

The Comprehensive R Archive Network (CRAN)
The R Project for Statistical Computing

Rは統計解析のためのオープンソースのプログラミング言語およびプログラミング環境で、数多くの統計解析、グラフィックスの関数があるとともに、さまざまな解析のためのパッケージが充実したライブラリ-として提供されている。

useRjはRの関数・パッケージを用いた解析をスクリプトを意識することなく、簡単な操作で可能にすることを目的としている。

解析対象のデータをExcelで用意し、そのデータをクリップボード経由でRに手渡し、変数に格納する。そのうえで、useRjの各ページのOperational script:のテキストエリアに書き込まれているスクリプトをクリップボードにコピーし*、Rでそれを実行させるためのスクリプトを実行させると、解析のためのスクリプトをサーバーからインターネットを介して読み込み、あるいはそのスクリプトを直接、クライアントPCで実行させ、結果を出力する。

*フィールド上にある青いボタンをクリックするか、フィールド内をすべて選択して(Ctrl+A)、コピー(Ctrl+C)するか、いずれの操作でも、テキストエリアの内容をクリップボードにコピーできる。

このような手順を踏むことで、利用者はクリップボードのデータを読み込むスクリプトとクリップボードのスクリプトを実行するスクリプトの2つだけを動作させることで、解析を実行することができる。また、必要なパッケージがインストールされているかどうかをチェックし、未インストールの場合は自動でインストールスクリプトも用意してある。

操作手順

useRjではそれぞれの解析ごとにひとつのウェブページを用意してある。それらのページとRおよびExcelを行き来しながら、データとスクリプトはクリップボードを介してやり取りしながら、解析を実行する。したがって、まずRを起動し、Excelで用意したデータファイルを開き、ブラウザーでuseRjの利用したい解析のページを開く。

Rでは、ファイルメニューで新しいスクリプト選んで、Rエディタ画面を開いておき、useRjのVia Clipboardのスクリプトをコピーして貼り付けておく。このスクリプトは解析対象のデータをクリップボード経由で取り込むためのスクリプト(#1はヘッダー情報をラベル名として用いる場合、#3はヘッダー情報もデータの一部として用いる場合で、それぞれWindows用とMac用がある)、およびクリップボードに格納されたスクリプトを実行させるスクリプト(#2)を含んでいる。

Via Clipboardのスクリプトをコピーして貼り付けたRエディタはファイルメニューから名前を付けて保存しておけば、以降はそのスクリプトファイルを開いて、同じように操作することができる。 Via Clipboardのスクリプトファイルをダウンロードすることもできる。

0. Via Clipboardのスクリプトの用意:
Excelからデータをクリップボード読み込むスクリプトおよびクリップボードのスクリプトを実行させるスクリプトをVia Clipboard からコピーし(青のボタンをクリックする)Rのエディター画面に貼り付け(Ctrl-V)てから、保存する。あるいはファイルとしてダウンロードする。以後、R起動後最初にこのスクリプトを開いておく。

1. 必要なパッケージのインストールをチェックする:
それぞれの解析用のスクリプトページでDependent packages:のテキストエリアのスクリプトをコピーし(青のボタンをクリックする)Rに戻って、Via Clipboardの#2のスクリプトの行にカーソルを置き、実行ボタンをクリックする。(WindowsではCtrl+Rでも実行可、Macでは実行ボタンがないのでCommand+Enterで実行させる)。インストール済みの場合は、コンソールに"Already installed."と出力され、未インストールのパッケージがある場合は、自動的にインストール作業を行う。パッケージのインストールのチェックは最初に一度行うだけで、一度インストールしたパッケージは再インストールは不要である。したがって、必要なパッケージがインストール済みであることがわかっている場合は、このステップの実行は不要である。


2. データの準備:
Data:のテキストエリアに示す形式でデータをそれぞれ準備する。Data:のテキストエリアの内容をコピーして(青のボタンをクリックする)Excelに貼り付けると(Ctrl+V)、表形式で表示されるので、データ形式、ラベル名を確認することができる。Excelファイルとして保存し、データ部分を書き換えて使用することもできる。

3. データの読み込み:
Excelで解析対象のデータ範囲を選択し、反転させた状態で、コピー操作(Ctrl+CまたはExcelの左上にあるコピーボタンをクリック)を行い、Rに戻って、Rエディタの中のVia Clipboardのスクリプトの内、#1のスクリプトにカーソルを置き、実行ボタンをクリックする。Windows用とMac用があるので、いずれかのスクリプトを用いること。この操作により、Excelのデータがクリップボード経由でRの変数に読み込まれる。多くの場合は、Excelの1行目に変数名(ラベル)を書き込んでおき、Rでの解析でもその変数名をそのまま用いるので、#1のスクリプトを用いる。もし、変数名の部分もデータとして解析するような場合(例:reiv())は#3のスクリプトを用いる。いずれの操作でもクリップボード経由で変数exdatにデータが格納される。

4. 解析の実行:
useRjのそれぞれの解析のためのページで、Operational script:のテキストエリアのスクリプトをコピーし(青のボタンをクリックする)Rに戻って、 Rエディタの中のVia Clipboardの#2のスクリプトの行にカーソルを置き、実行ボタンをクリックする。解析が終了すると結果が出力される。 プロットは必要に応じて、サイズを変更して、右クリックでビットマップにコピーしてWordなどに貼り付けたり、ファイルメニューから別名で保存を選択して、さまざまなファイル形式で保存することができる。


解説

Rは起動するとコンソールのウインドウが表示される。ファイルメニューからスクリプトを開くあるいは新しいスクリプトを選択するとエディタ(Rエディタ)画面が表示される。エディタ画面は複数開いておくことができる。

エディタ画面でスクリプトの行にカーソルを置いて、実行ボタンをクリックするか、WindowsではCtrl+R、MacではCommand+Enterキーでその行のスクリプトが実行される。複数の行に渡るスクリプトを実行させる場合は、範囲を選択して反転させた状態で同様の操作を行う。1行のスクリプトを実行するとカーソルは自動的に次の行に移動する。なお、コンソールにスクリプトを書き込んだ場合は、Enterキーを押すとそのスクリプトが実行される。

Rでは解析対象のデータを読み込む方法として、CSVファイルをread.csv()で読み込む、タブ区切りテキストファイルをread.table()で読み込むなどファイルから直接読み込む方法と、クリップボードを介して、read.delim()で読み込む方法がある。

useRjではデータをクリップボードから読み込む方法を使用している。実際のデータの準備はExcelで行い、データの範囲を選択して、コピーボタンをクリックあるいはCtrl+Cでデータをクリップボードに格納することができる。

Rの側で、Windowsではexdat=read.delim("clipboard",sep="\t",header=TRUE)、Macではexdat=read.delim(pipe("pbpaste"),sep="\t",header=TRUE) を実行すると変数exdatにクリップボードのデータが格納される。なお、exdatに格納されたデータを確認したい場合、head(exdat)を実行することで最初の数行がコンソールに出力される。



あとは、変数exdatに対して必要な処理を行い、解析結果をコンソールおよび画像として出力することになる。コンソールに出力された結果は必要に応じて範囲を選択して、コピー・貼り付けで他の文書などに持っていくことができる。画像も右クリックしてビットマップにコピーして貼り付け、あるいは画像のウインドウが選択された状態でファイルメニューから別名で保存を選択して、さまざまなファイル形式で保存して、利用することができる。

通常はその解析・処理のためのスクリプトはRエディタ画面に書いておいて、必要な部分を実行させるが、useRjでは、クリップボードにコピーされているスクリプトを実行させるスクリプトをRエディタ画面に用意しておき、それを実行させる。ユーザはデータを準備するだけで、解析のためのスクリプトを意識することなく、解析を行い、結果を得ることができる。userRjのそれぞれのページのOperative script:のテキストエリアに書き込んであるスクリプトはサーバのスクリプトファイルを指定して読み込んで実行するスクリプトなので、それを、クリップボードにコピーしてから、#2のスクリプトを実行することで、解析結果が得られる。

また、短いスクリプトの実行だけで済むような解析の場合には、Operative script:のテキストエリアに解析用のスクリプトそのものを書き込んでおき、そのスクリプトを実行させる。


実行環境

これらのスクリプトの作成とテストにはWindows 10、R version 3.3.3 (2017-03-06)で行い、ブラウザーはEdgeとChromeを用いた。

MacはR for Mac OS X verion 3.3.3でXQuartz version 2.7.11を用いてテストを行った。ブラウザーはChromeとSafariを用いた。